
在宅中、楽して体型維持できないかな~

ずいぶんと率直なお悩みね。そんなものは無い!と言いたいところだけど、NEATを増やせばある程度可能だよ

お、教えてください~!家に居すぎて体が重くなってます…
NEATとは
ということで、今回はNEATというもののお話です。
NEATは日本語で非運動性熱産生と言われるのもので、日常生活の中で消費されるエネルギーのことです。

例えば、通勤、掃除、食器洗い、洗濯、犬の散歩といったものですね。
一日の消費カロリーの内訳と消費量の割合
人が一日に消費するカロリーは、以下の3つで消費したカロリーの合計です。
- 基礎代謝
- 身体活動
- 食事誘発性熱産生
このうち、NEATは身体活動の中に含まれるものです。
身体活動は以下の2つに分けられます。
- スポーツのように積極的に行う活動の運動
- 日常生活で行う運動以外の活動(家事など)の日常生活の活動
この2. 日常生活の活動がNEAT(ニート)と呼ばれるものです。

消費カロリーにもいろいろあるんだ!

そうなの。
で、一日の総消費カロリーのうち、それぞれがどれくらいの割合を占めるのかというと…

一番多いのは基礎代謝。その次に多い身体活動では、なんと運動よりも日常生活で消費するカロリー=NEATの割合のほうが高いんです!
実は私たちは日常生活の活動で多くのエネルギーを消費しています。
既に運動習慣がある人は運動の消費エネルギーの割合が大きくなりますが、そうでない多くの人は、NEATが重要なエネルギー消費になるんですね。

だからNEATを増やすことがダイエットに繋がるんですね。

凄い!特別な運動をしなくてもカロリー消費出来るんだ
身体活動の消費カロリーは運動と日常生活での活動(NEAT)の2つで決まる
NEATを増やすと消費カロリーが増える
どれだけ効果があるの?

ただ日常生活の活動量をちょっと増やすだけで、本当にそこまで効果があるの?

NEATの量で300~400kcalの違いが出ると言われています。NEATが多い人では500~1,000kcalの違いが出ることもわかってるんだとか。
「そんなのエクササイズにくらべたら大したことないんじゃないの?」とか思いがちですが、NEATのレベルが高い人は、軽く500〜1,000kcalぐらいは消費カロリーが違ってくることがわかっております。ジムのエクササイズで消費するカロリーは、多くても400kcalぐらいでしょうから、この差が積み重なっていく、どえらい違いが出てくるわけですね。
引用:パレオな男「NEATを増やして体脂肪を減らすためのガイドライン」
ちなみに、厚生労働省によると日本で運動習慣を持っている人は約3分の一程度だそう。
平成28年の厚生労働省の国民健康・栄養調査では30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している人の割合は男性35.1%、女性27.4%3)で半数にも満たず、実際には運動は身体活動の10%に満たない2)とも推測されています。
つまり、多くの人が消費カロリーを日常生活の活動量に左右されているわけです。

日常の活動にちょっとプラスするだけでも、それが積み重なれば大きな違いになります。
テレワークでNEATが減る

NEATに含まれる活動にはどんなものなのかな?ということを下図で見てみましょう。

本当に普段当たり前にやっていることばっかり!
これまで毎日行っていた以下のような行動は、すべてNEATを増やしてくれていたものです。
- 通勤での歩行
- 階段の上り下り
- コピーやお手洗い、ランチへ行くなどのオフィス内移動
日常の行動は想像以上に私たちの消費エネルギーを増やしていたのですね。

これまで通勤往復で300kcalを消費していたとすると、テレワークの生活ではその300kcalが消費されないことになります…

恐ろしい!

でしょ。この状態でこれまでと同じような食事をしていたら、体重が増えるのも当然です。体力も落ちちゃって、さらに動かなくなっちゃいます。
日常生活の活動レベルににより、NEATの量には大きな差がある
通勤、階段の上り下りなどのこれまでの行動が消費カロリーを増やしていた
在宅で減ったNEATを増やすことが必要
NEATの増やし方

ここからは、どうやってNEATを増やせばいいの?っというところを見ていきましょう。
レベル1
朝夕に近所を10分散歩する
まずは朝と夕方に10分の散歩を取り入れることから始めましょう。
スーパーやコンビニ以外にほとんど家から出る習慣が無くなってしまっている人は、最低限この位の運動は毎日行いたいものです。

歩きに出ることが億劫になってしまっては続かないので、最初はそんなに長い時間をかける必要はありません。
朝起きたら靴を履いて10分散歩、一日の仕事が終わったらまず10分散歩、というように歩く習慣を身に着けていきましょう。
・駅やバス停まで歩いていた時間と同じ時間+10分の散歩
通勤時と同じ量の歩行と、電車やバスで立っている間の消費カロリー分も補うために、追加で10分歩けるとより良いですよ。
階段を利用する
マンションの2階以上に住んでいる場合、外出時は階段で上り下りするようにしましょう。
スーパーでも階段があれば階段を利用してください。

歩かなくなり下半身の筋力が低下してしまうことも、消費エネルギーを少なくしてしまいます。大きい筋肉が集まる下半身の筋肉量が減ることで、消費カロリーも減ってしまうんですね。
筋肉が減ると体力も無くなってき、ますますNEATが減ってしまいます。
小さなことからコツコツと運動量を増やしていくことで、筋肉の衰えを抑えることが出来ます。
40~50分に一度は立ち上がる
仕事に集中しているとつい長い時間デスクに張り付きになってしまう方も多いのではないでしょうか。
座っている間はエネルギー消費が少ない、というのはなんとなく想像できるでしょう。
それだけではなく、座りっぱなしは健康面でもリスクが大きいということが分かっています。
長時間座り続けることで血流や筋肉の代謝が低下し、心筋梗塞、脳血管疾患、肥満、糖尿病、がん、認知症など健康に害を及ぼす危険性が指摘されています。1日に座っている時間が4時間未満の成人と比べ、1日に11時間以上座っている人は死亡リスクが40%も高まるといわれ、2011年、WHO(世界保健機関)によれば、「世界で年間200万人の死因になる」という発表もあります。

仕事に集中して忘れてしまいそうな人は、タイマーをセットするなどして長い間座っている状態が続かないようにする工夫が大切です。
椅子から立ち上がったら、家の中のわずかな距離でもいいので歩いて脚を動かしましょう。
腰や肩の凝り防止や血の巡りを良くするために、背伸びや前屈をしてストレッチをするのもオススメです。
レベル2
朝夕に20~30分のウォーキングをする
10分散歩に慣れた人や既に歩く習慣がついている人は、ウォーキングの時間を2~30分に伸ばしましょう。
歩くスピードは散歩より早く、少し息が上がるくらいのペースが理想です。

今日は結構歩けるな~と思った日は、いつもより長めに歩いてみてください。ウォーキングは心のリフレッシュにも良いので、習慣づいてくると心地よさを感じるようになり、どんどん歩けるようになりますよ。
一時間に1回 5~10分近所を散歩する
出来れば1時間に1回程度は家の周りを少し歩くようにしてみましょう。
仕事が忙しくて難しい、という場合は3分程度、家の周りの1ブロックを一周するくらいでも大丈夫です。
そこまでの余裕がないほど仕事が忙しいときは、レベル1の「40~50分に一度は立ち上がる」ことを心がけ、一息ついたタイミングで少し外に出て歩きましょう。
マンションに住んでいる場合は、階段を何階分か分上り下りしたり、マンションの廊下を歩くことでも代用可能です。

家の中では大きく歩けませんが、マンションの廊下ならそれなりの歩幅で歩くことができるうえ、すぐに終わるので忙しい仕事の合間でも取り入れやすいですよ。筆者も忙しいときにはマンションの階段の上り下りと廊下でプチ散歩をしています。
トイレに行くたび3回スクワット&ストレッチ
お手洗いに立ったら、トイレのドアの前で3回スクワットをしましょう。
さらにデスクに戻ったらすぐには座らず、30秒くらいでよいので軽くストレッチで筋肉を伸ばすと、さらに血流を良くしてくれます。
スタンディングデスクを利用する
座位と立位では消費カロリーの差は僅かですが、日頃の活動が減っている中では少しでも消費カロリーを増やすのが理想です。
座っているよりも立っているほうが、動きやすくなる、という利点もあります。

座っている状態で「ちょっとだけ歩いてこよう」と立ち上がるのは面倒になってしまいますが、立っていればそのまま動くだけで良いですからね。

確かにそうかも!座ってるとずっとPCに向かってばかりになっちゃうな…

そうそう。それに、立っていると体幹も鍛えられるので、姿勢もよくなりますよ。座っていると前のめりになって猫背になったりしますからね。そういうことも防げます。
そうはいっても、いきなり一日中立って仕事は辛いと思うので、最初は高さを変えられるスタンディングデスクを使うのがオススメです。

筆者も、立って仕事をしながら、疲れてきたらしばらく座って作業、作業の区切りがついたらまた立って作業をする、の繰り返しで仕事をしています。立っての仕事も、やってみれば意外と慣れるものです。
レベル3
夕方のウォーキングを長くする
レベル3では、夕方の散歩の時間を40分くらいに伸ばしてみましょう。
残業が多くて夕方にそこまでの時間が取れないという場合は、朝のウォーキングの時間を長くすることでも大丈夫です。
早歩き位のペースだと、200~250kcal程消費できます。

特に夕方は、日中座っていたぶんの体に負担がかかっていたり、ストレスが溜まっていたりします。ウォーキングは体と心の両方に良い効果があるので、仕事終わりのウォーキングは気分転換にとってもおすすめです!
スタンディングデスク+ステッパーを利用する
健康を気にする人の界隈で実践者が多いのが、スタンディングデスクでステッパーを使いながら作業をするというもの。

仕事の途中にこまめに散歩に出る余裕がない!という方には特にオススメ。いちいち外にですとも、仕事をしながら疑似的に歩行ができます。
ステッパーはYoutubeでレビュー動画がいくつかあるので、利用者の感想を見てから購入しましょう。
トレッドミルデスク(本気の人向け)
世にはトレッドミルデスクというものもあり、これを利用すると室内で歩きながら仕事ができる環境を整えられます。(トレッドミルとはジムにある歩いたり走ったりするときに使うマシーンです)
トレッドミルとデスクが一体型になったものもあれば、家庭用トレッドミルとスタンディングデスクを個別に買って部屋に置いている人も居ます。
トレッドミルデスクを活用している方の記事もネットにいくつかあるので、気になる方は導入するのもアリじゃないかなと思います。

筆者の部屋に置くと部屋が終わってしまうので、置いていません…
NEATを増やすと食欲も減る
NEATで生活リズムが整い食欲が正常に
太りやすさの意外な原因が生活リズムの乱れです。
NEATを増やす習慣は生活習慣を正す習慣でもあるので、生活リズムを整えることができます。
例えば朝の散歩です。
朝に日光を浴び、体を動かすことで体内時計が調整され、夜もぐっすり眠ることができます。
睡眠は食欲に影響を与えるため、基本的な生活習慣を改善することが太ることを阻止することにもなるんですね。

朝のこういった習慣が、夜の睡眠に影響します。朝から夕方まで家に引きこもっていてはだめですよ~!

ほとんど家から出てませんでした!やばい!
ウォーキングにも食欲抑制の効果
朝のウォーキングで体内時計をリセット
朝の散歩の最大のメリットは体内時計がリセットされることです。
地球の1日は24時間周期です。
一方、人の体内時計は概日リズムと呼ばれるサイクルで働いています。
この概日リズムと地球のリズムにズレがあるため、このズレを毎日リセットしなければどんどんズレが大きくなってしまうんですね。
このズレを修正するのが太陽の光です。
朝日は体内時計をリセットするスイッチです。
毎朝同じ時間に太陽の光を浴びることで、夜も決まった時間に寝付くことができるようになります。
睡眠不足は太る原因
睡眠不足の日は、食欲が増え普段より過食してしまったという経験はありませんか?

睡眠時間が不足すると、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌が減少し、食欲増進ホルモン「グレリン」の分泌が増えることが分かっています。睡眠時間が短いとホルモンレベルで食欲のブレーキが壊れてしまうのです。

ダラダラしてたことを後悔してます…

食欲を抑えられず食べ過ぎてしまっては、いくらNEATを増やしても効果を得られないですからね。生活習慣も合わせて改善しましょう!
ウォーキングは食欲を減らす
ウォーキングには、食欲を増進させるホルモンであるグレリンを減らし、食欲を抑えるホルモンのレプチン増やすという効果があります。

夕食の前にウォーキングを取り入れれば、NEATを増やしつつ食欲を抑えることができて一石二鳥ですね。
まとめ
いかがでしたか?
いきなり運動習慣をつけよう!としなくても、日常生活の中で活動量は増やすことができます。
まずはレベル1からでいいので、少しづつ活動習慣を増やしていきましょう。
だんだんと体調も優れてきて、体が軽くなることを感じられるはずです。
NEATを増やす方法
NEAT=普段の日常生活で消費されるエネルギー
朝夕10分のウォーキングから始める
座りすぎの時間を減らす
スタンディングデスクで仕事をする
食事管理の方法はこちら
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